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PAPS メルマガ vol.012


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●●ポルノ被害と女性・子どもの人権プロジェクト メールマガジン

vol.012 2012年5月2日 発行

【ポルノ被害と性暴力を考える会】

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━この間、私たちはイーストプレスという出版社とのあいだで抗議行動と交渉を行なっており、この件について簡単にご報告させていただきます。

2008年に理論社という良心的な児童書の老舗出版社が、「よりみちパン!セ」シリーズの一環として、暴力アダルトビデオで有名なバクシーシ山下が青少年に向けて性について語るというコンセプトの『ひとはみな、ハダカになる。』を出版したことに対して、婦人保護施設の施設長などが抗議し、絶版・回収を求める運動を行ない、1万名以上の署名を集めました。 その理論社は、抗議側の主張にはまったく耳を貸さず、話し合いの場では抗議者たちに対して「ファシズムだ、表現の自由の侵害だ」と罵倒し、抗議を一蹴しました。

しかし、理論社はその後倒産し、「よりみちパン!セ」シリーズも宙に浮いた状態になりました。しかし、このシリーズには同社のドル箱シリーズでもあったので、最終的にイースト・プレス社が版権を買い取り、復刊することを決定しました。(ちなみに、理論社はその後、経営陣を一新した上で再建されており、今では旧理論社の立場と一線を画した立場を取っています)

私たちの会はこの情報を聞いて、もし復刊するならば、その中にバクシーシ山下の『ひとはみな、ハダカになる。』は入れてほしくないと考え、2011年に復刊をやめるよう要望書を同社に出しました。しかし、それに対する回答はまったくなく、その後、2012年になって、同社に出向いて話し合いを行ないましたが、その場でも、イースト・プレス社側はこちらの要求を突っぱねました。この交渉後、「ポルノ被害と性暴力を考える会」として、質問状を出し(資料1参照)、それに対するイースト・プレス社としての正式の回答を求めたところ、2012年2月末、イースト・プレス社の社長名で正式の回答が寄せられました。(資料2参照。ただし、この回答書では回答の日付が2011年と間違って表記されています)。

その内容は、基本的にわれわれの予想していたものであり、ポルノが公然と存在する事実と「表現の自由」の名のもとにバクシーシ山下の著作復刊を当然とするものであり、抗議する側を「ナチズム」と罵倒するものでした。また、私たちの質問状と読み比べていただければわかりますが、バクシーシ山下の暴力ビデオそのものに対する評価は何もなく、したがって、そのような暴力ビデオを撮って名を成した人物が青少年向けに「性」について語る著作を復刊することの社会的意味についても、何も語っていません。それこそが、私たちの質問状の問いかけの核心であったにもかかわらずです。

しかし、こういう形で正式の文書として見解表明させたことは、大きな意味があったと思います。というのも、理論社のときは、そうした公式の回答を求めなかったので、向こう側の言い分はただ口頭でしか表明されず、それを批判するにしても、こちらが自主的にとってメモを参考にせざるをえず、「言った言わない」の問題になってしまうからです。社長名で出された正式の文書である以上、それを取り上げて、しかるべき批判を加えることは非常に重要です。それは、「表現の自由」論がいかに濫用され、「強者の特権」と化しているかを如実に示しています。

さて、私たちはこの回答書を受けて、広く批判文章をつのるために、私たちの関係するところにこの回答書をお伝えし意見を求めました。現在すでにいくつかの意見が寄せられています。私たちは、5月中に私たちの会のホームページを公開する予定ですが、その中で今回の質問と回答を掲載することにしています。

なお、われわれはこの回答を受けて日付のミスなど何点か問い合わせをする文書をイースト・プレス社に送り、それに対するイースト・プレスの再度の回答を受け取っていますが(日付のミスについては認めているが、それ以外の点について退けている)、これについてはここでは紹介を割愛させていただきます。

いずれにせよ、われわれは今後とも、イースト・プレス問題について批判のキャンペーンを行なっていきますので、みなさまのご協力をお願いします。


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(C)ぱっぷす(特定非営利活動法人ポルノ被害と性暴力を考える会)

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