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国会議員の買春で露呈した日本の政治家たちの視野の狭さ ー「国民を守るためのコロナ対策」は「性風俗従事者」を度外視している - PAPSメルマガ vol.90

現職国会議員の高井崇志氏が、緊急事態宣言の2日後に歌舞伎町の風俗店(セクキャバ)を利用したとして厳しく批判され、所属する立憲民主党から除籍処分を受けました。

高井氏の所属する立憲民主党の党首枝野氏は

「議員辞職に値する無責任な行動だ。おわび申し上げる。」と陳謝しました。

菅官房長官は記者会見で

「国会議員は自らの行動に責任を持ち、国民の負託に応える必要がある。残念な話だ。」とコメントしました。

立憲民主党幹部は「(この不祥事のせいで)政府追及がやりにくくなる。」と頭を抱えているとのことです。

今回の件でメディアや政治家が問題視しているのは以下の事だと思います。

1、国民に自粛を要請する国会議員という立場にも関わらず

2、自らが感染拡大のリスクを上げる行動をし

3、さらにその結果、国民や与党追及への説得力を欠く結果を生んだ。

つまり「性風俗に従事する女性たち自身の健康面のリスク」を慮る視点がありません。

新型コロナ感染防止のために、「人との接触を避けて」「3密を避けて」と、全国民に向けたメッセージが連日発せられ、人々は外出を自粛をしています。そんな中でも、不特定多数を相手に接触を伴う行為をせざるを得ない性風俗従事者。普段以上のリスクに晒されていること、他業種以上のリスクに晒されていることは、誰の目にも明らかです。

しかし「風俗従事者たちの安全が確保されていない事」に対する危惧はありません。

命の危険を犯しながらも、生活のために、客を取らなければいけない。

こんな状況を作り出している事自体が、福祉の機能不全、国家の機能不全と言えるのではないでしょうか。

「性風俗は貧困女性のためのセーフティネットだから、社会にとって必要なもの」は、性風俗産業における人権侵害性を擁護し、性売買を正当化する人たちがよく使う決まり文句ですが、こんなお粗末な「セーフティネット」のどこに「セーフ」の要素があるのか不思議でなりません。

多くの女性や子どもたちが、選択肢の無い中で性風俗産業に従事され、平時から、望まない妊娠や性感染症、身体的・精神的な暴力に晒され、心身に深い傷を負いながらも被害を訴えられない状況がぱっぷすの相談を通じて明らかになっています。

今回の危機的状況で、性風俗従事者たちが置かれている立場の脆弱性や選択肢のなさがさらに顕在化したことは言うまでもありません。そして、メディアや政治家(もちろん全てのメディアや政治家のことを指しているわけではありませんが)までもが、性風俗従事者の命を軽視している事が露呈しました。

ぱっぷすは、ノルディックモデル(北欧モデル)導入のための議論を、今こそ始める時だと確信しています。ノルディックモデルとは、性風俗従事者の生活を政府が保障した上で、性風俗以外の職につくためのサポートを提供し性を買う側や斡旋する業者・個人を罰する制度の事で、スウェーデンを始めとする、ジェンダー平等・人権水準、幸福度が高いとされている諸外国で導入されています。

こうした支援こそが、国として提供するべき真のセーフティネットであり、全ての個人が、人生の選択肢という平等な基盤の上に立ち、主体的に生きていくことができる社会の実現につながるのではないかと考えます。


ぱっぷすの相談支援事業を維持するために必要不可欠な相談員の人件費、事務所の維持費、相談者との面談のための交通費や施設費は、皆様からのご寄付で賄っています。 これからもより質の高い支援を継続して行っていくために、安定した活動資金を必要としています。 今後も、ぱっぷすの相談支援体制の充実をはかり、被害を無くすために努めて参りますのでご協力をよろしくお願いいたします。

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(C)特定非営利活動法人​ぱっぷす(ポルノ被害と性暴力を考える会)

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