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PAPS メルマガ vol.025 マンガとアニメの世界 いまだに日本では子どもは性的対象なのだ

August 15, 2014

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●●ポルノ被害と女性・子どもの人権プロジェクト メールマガジン

vol.025  2014年8月15日 発行

 

【ポルノ被害と性暴力を考える会】http://paps-jp.org

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「マンガとアニメの世界 いまだに日本では子どもは性的対象なのだ」

~ようやく日本でも児童ポルノの単純所持は不法となった。しかし、子どもをマンガやアニメで性的に描写することはこの範疇ではない。~アルジャジーラ(2014.8.11)

 

2014年6月18日、国会にて児童ポルノ単純所持の処罰化を含む法改正がおこなわれ、7月15日に改正法が施行されました。日本では1999年に児童ポルノの販売目的での製造や所持が禁止されるいわゆる児童買春・児童ポルノ禁止法ができ、2004年には販売目的ではなくともあらゆる目的での児童ポルノの製造(いわゆる単純製造)やインターネットへの流通を禁止しました。しかし、個人が児童ポルノを性的な目的のため意図的に所持すること、いわゆる単純所持の禁止はなされてきませんでした。それがついに最初に法律ができた時から15年もかかって単純所持禁止を含んだ法改正が行われました。日本はOECD34か国の中で、単純所持を処罰していない唯一の国であったこと、アニメなどの性表現には手がつかなかったこともあいまって、今回の法改正は、CNNやアルジャジーラなどの海外メディアの関心も集めるところとなりました。

 

 

なぜ日本ではこんなに児童ポルノが氾濫し、それにもかかわらず、なぜ単純所持の処罰までにこんなに時間がかかったのでしょうか?

 

第一の原因は、成人女性を描いたポルノの氾濫の問題があります。インターネットを通じてこうしたポルノにアクセスできるのはどの国でも同じかもしれませんが、北米のように成人女性のポルノを購入する為に大人向けのたばこや酒やそうした雑誌の販売店に行く必要はありません。ハードコアのポルノ雑誌が、コンビニエンスストアの店内で通常の雑誌コーナーの隣に、アダルトオンリーとかかれた簡易板でしきられ、簡単なシールをして売られています。猥褻の基準はまともに機能しておらず、ゾーニングもされていない通常の雑誌のグラビアには、女性のフルヌードが掲載され、それらがビニール袋などでおおわれることもなく売られています。

 

17歳くらいの制服をきた人気アイドルグループの少女も、上半身は制服、下半身は水着といったスタイルで写真をとられて通常の雑誌のグラビアとして売られています。車内のつり革広告、新聞の広告、あらゆるところに女性や少女の水着姿があふれ、ポルノ雑誌が蔓延しているのに私たちはそのおかしさに気づくことさえできなくなっています。

 

こうした成人の女性のアダルト雑誌の日常生活での氾濫は、女性を性的対象とみなすのが当たり前だ、というポルノへの過度の寛容性を生み出します。日本では、誰もたとえば米国やカナダでは当たり前の、ゾーニングがきちんとなされた、ポルノにふれたくなければふれなくても済む社会というものを経験することができません。日本ではポルノを見たい人の権利・ポルノにアクセスできる権利のみが一方的に守られており、ポルノを見たくないと思う人がポルノにふれないで済む日常を送る権利は保証されていないのが現実です。

 

このように女性を性的対象として商品化する成人ポルノが氾濫する社会では、少女や少年を商品化していてもそれを社会にとっての重大な問題だと意識することができなくなってしまいます。女子高生の制服姿というのも、アダルトポルノの主要な一つのジャンルとして残っているのにそれがおかしいとも思わなくなっています。海外のメディアからは、なぜそんなに制服が性的対象となるのか?という質問をうけます。

 

また、成人女性のより過激なポルノが氾濫している中では、小中学生が被写体とされ極小の水着をつけているような「ジュニアアイドル」いわゆる「着エロ」のDVDも、成人ポルノと比較すれば大した問題ではないかのように思われがちです。こうした「ジュニアアイドル」とよばれる児童ポルノは、親に子どもの出演契約を結ばせ、違約金を払うよう脅迫して撮影をせまるというまさに人身売買ともいえる製造の実態があることや、将来のアダルトビデオ出演につながる事例があることなどがわかってきています。

 

児童ポルノの定義が改正され、一部の着エロは処罰化されようになるでしょうが、処罰化されない(児童ポルノの法的定義にみたないものは子どものエロチカともいえるでしょう)ものも多く残っていくと思われます。子どもをアダルトビデオと同じような角度からDVDを撮影して性的対象として取り扱い、販売して商業的に搾取してゆく。まさに子どもへの性的搾取に違いないのに、合法のまま多くが残されていく。これらの「着エロ」の問題は法改正後にも残る重要な問題の一つだと思います。

 

またもう一つの法改正後に残る重要な点として、アニメや漫画における子ども達への性暴力表現の問題があります。今回の法改正では、以前の改正案には含まれていた、漫画やアニメなどの実在していない子どもを描く性表現と子どもへの性犯罪との間の関連について調査研究を推進するという附則が落とされました。しかし、こうした調査の必要性が重要で必要なことに変わりはありません。漫画などでは実際の子どもが含まれていないとはいえ、小学生へのレイプ、兄弟による妹への性虐待などなんでもありで描かれているものがあります。それらが形式的にすぎないゾーニング(店の床にサインがあるだけなど)のまま売られているのが実情です。子どもに対して子どもが描かれた性表現をみせることは性虐待の一つです。少なくとも販売に際して厳しいゾーニングを実施することは最低限求められることだと思います。

 

また、カナダやオーストラリア・ドイツ・フランスなどでは、実在しない子どもも含めて児童ポルノと定義し、単純所持を処罰するという法律を持っています。これらのアニメや漫画の児童への性暴力を描いた表現をどうするのか、日本でも、検討すべき重要な課題だと思います。

 

(独自の観点から世界的に発信し影響力のあるメディア、アルジャジーラが日本の活動団体に児童ポルノに関する寄稿を求めてきました。アルジャジーラに掲載された原稿に筆者が手を加えたものを、筆者の許可を得て転載します。)

 

■ポルノ被害と性暴力を考える会編の出版物

『森美術館問題と性暴力表現』(不磨書房 2013.8)1890円+送料

『証言 現代の性暴力とポルノ被害 ~研究と福祉の現場から~』東京都社会福祉協議会 2010.11)1905円+送料

パンフレット「今は、まだ名前のない性被害があります」カンパ200円以上+送料

 

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