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PAPS メルマガ vol.030 女性差別撤廃条約についての日本政府報告書への意見


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●●ポルノ被害と女性・子どもの人権プロジェクト メールマガジン

vol.030 2015年4月4日 発行

【ポルノ被害と性暴力を考える会】http://paps-jp.org

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≪転送歓迎≫

女性差別撤廃条約についての日本政府報告書への意見

ポルノ被害と性暴力を考える会(PAPS) は、昨年、日本女性差別撤廃条約 NGOネットワーク(JNNC)に参加し、国連に設置されている女性差撤廃委員会に日本国内におけるポルノの実態について意見を報告する機会を得ました。

JNNCは2002年に結成され、女性差別撤廃委員会において日本の状況が問題として取り上げ、いろいろな面から論じたり批評したりするときに、NGOとして意見を述べてきました。なお、JNNCは現在50あまりの団体が参加しており、日本国内の女性差別の状況とその解消に向けて多面的な論議がなされています。

2014年に日本政府は第7次・第8次の報告書を提出し、2015年7月に開催される女性差別撤廃委員会においてこの報告書が審議される予定です。

女性差別撤廃委員会の審査の前に「事前作業部会」が持たれます。JNNCは本審議と作業部会へ向けてのNGOレポートの取りまとめをしています。

PAPSとしては、JNNCを通じて日本国内におけるポルノの野放し状態について注意を喚起しようとしています。今後女性差別撤廃委員会にJNNNCを通してPAPSの意見がどのように反映されていくのか論議が尽くされていない段階ではありますが、PAPSとしての女性差別撤廃条約第6条に関連してポルノ被害について基本的な意見を表明いたします。

女性差別撤廃条約 第6条関連の要望(PAPS)

【意見】児童買春・児童ポルノ禁止法によって、児童ポルノは児童の権利を著しく侵害することを根拠に児童ポルノの制作・提供・所持等を禁止しているが、成人女性の身体を使用して作製頒布されるアダルトビデオにおいても、下記に述べる理由で、女性に対する著しい権利侵害が認められる。アダルトビデオの需要の抑制および被害女性の救済のための国内法の整備について検討されたい。

【理由及び背景】

・実写のポルノグラフィは、生きた女性の身体を性的に使用する権利を、プロダクションがメーカーに販売し、メーカーが実際に女性を性的に使用することによって制作される。その意味で、実写ポルノの制作は、女性の性的売買(セックス・トラフィッキング)の一種である。ポルノグラフィは、「表現」となる前に、不可避的に性売買が行なわれることに目が向けられる必要がある。

・今日、日本で制作・販売されている実写ポルノの大半は、(かつてのような擬似セックスと違って)実際に女性が、男性と性交させられている。その意味で、実写ポルノは制作過程で、実質的な意味において、売買春が行なわれることによって制作されている。

・今日、非常に多くの若い女性(非常にしばしば未成年を含む)が、だまされ、脅され、強制されてポルノ制作に使用される被害にあっている。その正確な規模と実態はまだベールにおおわれて不明だが、ほぼ唯一の支援活動を行なっている民間グループ(PAPS) に、被害相談が押し寄せている。だがそれも氷山の一角であると思われる。

・CEDAWでは、これまでも、ポルノグラフィがジェンダー・ステレオタイプを強化し、女性(とくに懸念されるのは少女)の自尊心を傷つけていることが指摘されてきた(5条関係)。いいかえると、ポルノグラフィが男性の暴力的で支配的な性役割とセクシュアリティを、そして女性の従属的な性役割やセクシュアリティを強化しているおそれである。そしてその懸念は、インターネットの普及が可能にした(紙媒体の時代をはるかにしのぐ)ポルノグラフィの大量制作・大量流通・大量消費の時代をむかえた今日、ますます深刻化している。

・日本政府は、ようやく児童ポルノの単純所持を禁止し、児童ポルノの需要抑制に踏み込んだ。また、いわゆる二次元児童ポルノ規制の是非についても、議論が続いている。後者の規制は、「ポルノの消費被害(ポルノの使用消費者が、ポルノを使用消費することによって、ポルノで描かれている集団や個人に害を与えることによる被害)」を認めることにつながる。

・こうした児童ポルノ規制における進展と議論を、単に「児童」ポルノに限定させることなく、より大きく本質的である「成人」ポルノ、つまりポルノグラフィ一般に広げていくことが、性差別の撤廃をめざす日本(だけでなく世界の)市民社会と政府にとっての重要な課題である。(参考)6条:締約国は、あらゆる形態の女子の売買及び女子の売春からの搾取を禁止するためのすべての適当な措置(立法の含む)をとる。

■ポルノ被害と性暴力を考える会編の出版物

『森美術館問題と性暴力表現』(不磨書房 2013.8)1890円+送料

『証言 現代の性暴力とポルノ被害 ~研究と福祉の現場から~』東京都社会福祉協議会 2010.11)1905円+送料

パンフレット「今は、まだ名前のない性被害があります」カンパ200円以上+送料

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申込方法

fax 03-6304-2564 又はmail paps@paps-jp.org

住所・氏名・希望部数記載の上、上記ファックス又はメールにてお申し込み下さい。

代金の授受:振り込み用紙を同封しますので、本が届き次第なるべく早くお支払い下さい。

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