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PAPSメルマガ vol.78 成人年齢引き下げによってAV被害者に何が起きるか

November 20, 2019

11月15日の配信ニュースです。

https://this.kiji.is/567626396101854305?c=39546741839462401&fbclid=IwAR3GnVlO7GhL8D5mvxeBXTfwnOYk_QeO9lbMmZf6LPGM22SNtFqjSnPAnH0

 

 全国の元少年院院長ら87名が、現在法務省法制審議会で検討されている少年法の適用年齢を20歳未満から18歳未満に引き下げることに対して反対声明を出したとのことです。

反対声明の原文を検索しているのですが見当たりませんので、とりあえず、配信記事をもとにお知らせします。

 

 ぱっぷすでは今回の民法改正時から成人年齢引き下げによって起きる性暴力の問題に関して憂慮しています。ぱっぷすの見ている現実からは憂慮せざるを得ない実態があるからです。

どのような実態でしょう?

 

 この問題の理解を深めるために成人年齢引き下げ問題が起きた背景に若干ふれましょう。

 2015年の選挙法改正で選挙権利者の年齢が20歳から18歳に引き下げられ、高校生が選挙権を行使できるようになりました。選挙法改正による年齢引き下げに伴って関連する法律の改正が進められ、まず民法が改正されました。民法では20歳以上を成人としておりましたが、2022年4月からは、成人年齢20歳を18歳に引き下げられます。ぱっぷすが取り組んでいる問題との関連で言えば、民法の改正に伴って大きな変化は従来親の承認がなければ結べなかった諸契約が本人単独に出来るようになることです。

 

 成人年齢引き下げによって従来守られていた18歳、19歳、20歳未満の少女たち(少年たち)が守られなくなる実態が出てくるのです。

 18歳未満の少女(少年)たちは児童福祉法によって守られています。

 児童福祉法の範囲を超えた、18歳、19歳、20歳未満の少女たちを性暴力から守る仕組みは辛うじて民法にあるのです。

 

 民法第5条では、未成年者が法律行為(ぱっぷす相談で多いのが業者との間で交わす理不尽な契約の破棄の問題)をする時には、親(法定代理人と難しく言います)を得なければならないと定められています。だから、親の承諾のない契約は無効にすることができるのです。

 

 ぱっぷすでは、民法第5条の条項を最大限利用して、18歳(以上)、19歳、20歳未満の女性たちが騙されたり、脅されたりして結んだ契約の破棄を、メーカーやプロダクションに迫る時の法的根拠にしてきました。そして、民法第5条は機能しました。

児童福祉法の保護範囲年齢の少女たちは児童福祉法によって守られています。

しかし、18歳を超えたとたんに児童福祉法の保護から外され、アダルトビデオ業者たちはこの事を熟知していますから、18歳を過ぎた少女たちの囲い込みを図ります。少女の無知に付けこんで親の承諾なしで契約を結ばせたりします。あるいは、20歳になるまで囲い込み続け、20歳になったとたんに契約を結ばせます。

 アダルトビデオ業者から見れば、18歳、19歳、20歳あたりの女性が一番“旬”で儲けになる対象です。あわよくば契約を結ばせて、契約で少女を拘束して荒稼ぎをします。ぱっぷすに相談に飛び込んできた時には業者は既に十分稼いでいます。それでも民法第5条を根拠に契約を解除させ、被害を最小限に食い止めることができていました。

 18歳から20歳未満は、アダルトビデオ業者にとっては“美味しい”年齢、当該女性たちにとってはもっとも無防備に被害に晒されやすい年齢です。この年齢を民法の保護からはずことによって2022年4月以降AV被害はもっとふえるでしょう。

 これがぱっぷすの相談実態から見えている現状です。

 民法の保護からすでに外され、その上まだ少年法の保護から外すというのです。

 

 

 

 

 

1項
未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りでない。

2項
前項の規定に反する法律行為は、取り消すことができる。

3項
第1項の規定にかかわらず、法定代理人が目的を定めて処分を許した財産は、その目的の範囲内において、未成年者が自由に処分することができる。目的を定めないで処分を許した財産を処分するときも、同様とする。

 

■■ 解説 ■■

制限能力者である未成年者を保護するために、未成年者が法律行為をするためには法定代理人の同意が必要であるとし、同意がない行為は取り消すことができるとした規定です。

法定代理人というのは難しい言葉ですが、一番わかりやすいのは親です。

未成年者は、よくわからず契約などをしてしまうことが多いということで、未成年者を守ることを目的とした規定です。

ですから、未成年者に不利益とならない一定の場合には、未成年者でも単独で法律行為ができるということも合わせて規定しています。

 

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