「悲しさ、虚しさ、寂しさを抱えた君へ  ~私がひとりじゃないと思えた理由~」
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メルマガvol,139「悲しさ、虚しさ、寂しさを抱えた君へ  ~私がひとりじゃないと思えた理由~」



私は歌舞伎町から離れた。大事にしたいものが変わった。自分の望む方向に歩み始めた。そんな私がいま、みんなに伝えたいことがある。 


▼きゅーりちゃんの過去の記事

こんにちは。きゅーりです!歌舞伎町には私と家族関係が似ていたり、寂しい気持がおなじ仲間がたくさんいました。その時に私の感じたこと、仲間に伝えたいことを話します。 



とにかく居場所がなかった。本気で心配してくれる人間なんていなかったよね。実際、いまもそんな気がしている。なにもなくて、誰もいなかった。そんな私たちはきっと、お互いに依存して生きている。ずっとそばにいてくれなきゃ「裏切られた」と思い、少しでも距離が離れたら「大事にしてくれてない」と思い、そんな行き過ぎた被害妄想も私たちにはつきものだよね。必要とされたい。孤独なんてもう嫌だしね。 

 

私の仲間はこんな奴らだ。男に依存して都合よく金だけ取られて、それでも傍にいる奴。親に相手にされなくて、酒を飲まないとやってられない奴。いつも笑ってなにも考えてないふりの奴。でも君たちにはきっとたくさん泣いて、過去、いま、未来のすべてに絶望して、そういう生活で性格にならざるを得なかった。それぞれのストーリーがあるのだろう。 

 

私も歌舞伎にいた頃は寂しくて仕方がなかった。誰でも相手にしてくれれば心地よかった。でも、その分だけ騙されることもあった。お金を盗られたり、笑いものにされたり。辛くて逃げて、それでも頑張って必要とされようと好きでもない酒(鏡月)を飲み干し、盛り上げて気に入られるようにしていた。歌舞伎にいると1人ではないけど、辛いのはきっと心の奥の傷はきっと何をしても治らなくて、またそれに気がつくことが辛かった。

 

 

楽しいはずの歌舞伎にいるのに、さらに虚しくなるんだよね。たぶんお前たちもそう。毎日、眠るのが怖い。明日、大事な誰かが自殺するかもしれない。もしかしたら自分が吹っ切れてビルから飛び降りるかもしれない。明日住むところがなくなるかもしれない。死ぬことと居場所がないことは、私の心のなかでは隣り合わせだった。ひとりで泣いて歌舞伎を歩く。「誰か私を慰めて」と心では叫ぶが、現実は通りがかりの男に笑われたり、性行為が目的の男が近づいてくるだけだ。 

 

それでも、なぜ歌舞伎から抜け出さないか。それは自分自身が弱いことを知っているからだ。居場所もなくて人生なんて…と思う私たちからすると「ここでしか生きられない」と本気で思う。 

 

私の歌舞伎の仲間はいい奴らばっかりだ。私が死のうとしたとき、寒い中、歌舞伎中を泣きながら探してくれた奴。私が少し暗い顔をしただけで、何気なく隣に座ってくれた奴。ホームレスがいたら水を買って渡してあげる奴。ふざけていて何も考えてないように振舞うくせに、裏では誰よりもみんなを笑顔にしようと考えている奴。 


 

みんな「死にたい」と言う。みんなリストカットをする。みんなOD(大量服薬)をする。私は思う。君たちは死にたいというくせに、次の日も生きていけるように明日のお金がどれだけあるかを心配している。リストカットは死ぬほど深くは切らない。死ぬ量の薬は服用していない。「死にたい」と思いながら明日に希望を求めてもがいているように思える。私もそうだ。よく頑張っている。えらい。 



私はその仲間にあまり連絡をしないし、連絡が来ることもない。でも、お前たちが幸せになって欲しいと願っている。なにも諦めることはない。お前たちはそのままで、生きているだけで、そこにいるだけでとても素敵だ。自分がクソとかゴミとか思わなくていい。私は優しさと笑顔をお前たちにもらった。その記憶はいつも傍にいる。 

 

孤独に泣く夜があっても、何かの拍子に一瞬でも思い出してほしい。私がお前たちと接点がなくても、お前たちを思っていることを。そして、向かい風ばかりの毎日を、なんとしても生きようとすることを。悲しさも虚しさも消えないし、寂しさも消えない。みんなどこかで孤独なのだろう。私はお前たちの苦しさをわかりきることはできないだろう。でも、私とお前たちの間には愛がある。この気持ちはいつも私の心の中にある。 

 

私に出会ってくれてありがとう。おかげで1人じゃないとわかった。出会いは人生の全てだ。 


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