
- 2021年12月7日
メルマガvol.114「黙るしかなかった私が『わたしは黙らない-性暴力をなくす30の視点-』を読んで」
2021年10月に合同出版から『わたしは黙らない-性暴力をなくす30の視点-』という本が出版された。この本を書いたのは性暴力をなくそうとする34名の活動家や専門職、ジャーナリスト、研究者たちだ。ぱっぷす代表の金尻カズナも「AVという性暴力」(p72-75)というテーマで寄稿している。2021年現在の性暴力の現状や課題、過去からの学び、世界の動き、今後の展望などを見渡すことができる地図のような本だ。 ぱっぷすスタッフの私がこの本を手に取ったのは、金尻が寄稿していることと、タイトルの「黙らない」という言葉に惹かれたからだ。私は性暴力について「黙ってきた」人間だ。黙ったままで平穏無事な生活を送ることができたら、ぱっぷすには来なかっただろう。性暴力によるダメージを自覚するのに20年近くかかってしまった。「女として見られてるってことじゃん」「このくらいで大騒ぎするの、ダサいよ」「減るもんじゃないし」など、被害者の口をふさぐ言葉が10代の自分に浸透していた。行き場のない怒りや無力感、自分を責める声、自分は”汚れている”という感覚、こういったものは35歳の私が
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- 2021年2月26日
メルマガ vol.103 「性暴力表現について、メディアに問う~公開質問状に賛同します~」
RKC高知放送「eye+スーパー」(2021年1月6日15:50~16:45)における、フィギュア作家デハラユキノリ氏の個展の紹介コーナーに関して、高知県立大学福祉学部の教員たちが立ち上げた団体 #メディアにおける性暴力表現を許さない@高知 が、RKC高知放送報道制作局報道担当部長 植村 浩史氏と、「eye+スーパー」番組製作担当者に対し、令和3年2月19日付で公開質問状を提出しました。 ぱっぷすは、ここに賛同団体として加わっています。 当日の放送がどのようなものであったかは、公開質問状に詳しく書かれていますが、#メディアにおける性暴力表現を許さない@高知 が番組製作側へ求める回答には、「盗撮」のみならず、あらゆる性暴力について再認識すべき点が記されており、ぱっぷすも今後の展開を注視して参りたいと思います。 ぱっぷすは2013年に、 児童ポルノ絵を含むさまざまな性暴力性と性差別性に溢れた図画を展示した森美術館に対し、‘作品’の撤去を求めるキャンペーンを展開しました。特に、「犬」と題された6連の‘作品’は、残虐な児童ポルノだということ、そして障がい
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